戦力外通告
夕方からサウナに行った。久々に三時間ほど黙々と入った。
この日もサウナではわたしの大嫌いなクイズ番組が流れていてうんざりした。
サウナでクイズ番組が流れていると「頼むからわたしに問うてくれるな」という気分に心底なる。風呂に入りに来ているのに、どうして試されないといけないのか、とモヤモヤしてしまう。
しばらく耐えていたが、全然他の客がこないもんだからもう別にええやろと思い、番台でおっさんからリモコンを借りて消音にした。
どうも、千円以上するようなちょっと良いサウナとかに行くと「サウナは無音」という常識があるっぽいのだけど、わたしはそういう高級な店と縁がないのでよくわからない。
風呂から上がって、気分良くスマホを見ていたら阪神のとある選手が戦力外通告になったというニュースを見た。この一年、その選手が二軍でそれなりの数字を残しているにもかかわらず、全然一軍に上げてもらえていないことは知っていたので、なんだかイヤな予感はしていた。
わたしより若い選手だった。
せっかくサウナで頭を空っぽにしたのに「戦力外通告」という強い言葉が妙に頭にこびりついてしまった。