おばあちゃんという名前ではありません

夕方、近所のミスドで読書をしていたが全然集中できなかったのでちょっくら出かけるか、と思って三宮に行くことにした。

ジュンク堂で『i-D』の女性クリエイター特集号が発売になっていたので購入。ぱらぱらとしか読んでいないがあっこゴリラさんのエッセイが良かった。彼女の高齢の祖母がデイサービスに行くのを嫌がり、介護士から「おばあちゃん!」と呼びかけられた際「わたしの名前はサオリです。おばあちゃんという名前ではありません」と反論する場面が冒頭に描かれていた。

わたしも自分の祖父母を病院に連れて行くときなどに、病院の職員たちの高齢者に接する態度を見て、サオリさんと似たような思いを感じることはよくある。一人の人間として接する、というよりも「老人を扱う」とき用のモード、みたいなものが彼らからどうしても透けて見える時があって、なんとも言えない気持ちになったりするのだけれど、同時に、そうならざるをえない気持ちもわかるような気もして、結局は沈黙してしまっている。

 

本を買ったあと、三宮の天一軒という中華料理屋へ行った。焼きそば(中華風)と餃子、それとビールを一杯だけ飲んだ。ここは安定していつも美味しい。その後、まだ帰る気にならなかったので、向かいにあるサイゼリヤに行って、100円のグラスワインでもう少し粘ることにした。

サイゼリヤには数ヶ月に一度更新される子供向けの「間違い探し」の可愛らしいイラストがメニューと一緒に机に置かれている。この間違い探しが、毎回「これ絶対に子供じゃ解けないだろう」というレベルの難しさで、いつもサイゼリヤに行くと意地になってやってしまう。

100円のグラスワインで顔を真赤にしながら、この日も必死に間違い探しをした。ようやく全ての間違いを発見した時に時計を見ると15分近くもかかっていた。

帰り道、台風が近づいている影響なのか、突然強い雨に降られて靴がビチョビチョになって帰った。

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